「災害に備えて、何を用意しておけばいい?」
「防災グッズはたくさんあるけれど、本当に必要なものが分からない」
「水や食料以外に、忘れやすいものはある?」
災害への備えを始めようと思うと、最初に悩むのが何をどこまで揃えればいいのかではないでしょうか。
私自身、以前は都会のマンションで暮らしていたため、防災についてそこまで深く考えることはありませんでした。
ところが田舎へ引っ越し、初めて戸建てに住むことに。
周囲には山や畑があり、これまであまり身近に感じていなかった大雨による水害や土砂災害についても気になるようになりました。
実際、国土交通省のハザードマップポータルサイトでは、住所から洪水・内水・土砂災害などのリスクを確認できます。住む場所が変われば、想定しておくべき災害も変わってきます。
そこでこの記事では、災害時の持ち物について改めて調べ、
「まず備えたいもの」
「自宅に備蓄するもの」
「避難するときに持ち出すもの」
「意外と忘れやすいもの」
に分けてまとめました。
これから防災用品を揃えたい方は、家にあるものを確認しながらチェックしてみてください。
- 災害時の持ち物は「持ち出し用」と「自宅備蓄」に分けて考える
- 災害時にまず備えたい持ち物リスト
- 水は最低3日分、できれば1週間分を目安に
- 食料は「非常食」だけでなく普段食べるものを備える
- 食料と水だけでなく携帯トイレも備えておく
- 停電したときに備えておきたい持ち物
- 夏と冬では必要な防災用品が違う
- 断水したときにあると便利なもの
- 意外と忘れやすい災害時の持ち物
- 水害・土砂災害が気になるなら持ち物より先にハザードマップを確認する
- 車にも最低限の防災用品を置いておく
- ペットがいる家庭はペット用品も忘れずに
- 防災グッズは買っただけで終わらせない
- 災害時の持ち物チェックリスト
- まとめ|災害時の持ち物は自分の住む場所に合わせて備えよう
災害時の持ち物は「持ち出し用」と「自宅備蓄」に分けて考える

防災用品というと、大きな防災リュックにすべて詰め込むイメージがあります。
しかし、実際には
- 避難するときに持っていくもの
- 自宅で数日間生活するためのもの
を分けて考えたほうが分かりやすくなります。
内閣府でも、非常用持ち出し袋について「避難したときに最低限必要なものを入れておく袋」として案内しています。家族構成に合わせて準備し、玄関近くや寝室、車など、すぐに持ち出せる場所への保管がすすめられています。
一方、水や食料などをすべてリュックに入れてしまうと重くなりすぎます。
そのため、
非常用持ち出し袋=逃げるための最低限
自宅備蓄=ライフラインが止まったときに生活するための備え
と考えると整理しやすいでしょう。
災害時にまず備えたい持ち物リスト

最初から完璧に揃えようとすると大変です。
まずは次のようなものから確認してみてください。
| 種類 | 備えておきたいもの |
|---|---|
| 水 | 飲料水・調理用水 |
| 食料 | パックご飯・缶詰・レトルト・乾麺など |
| トイレ | 携帯トイレ・凝固剤・ゴミ袋 |
| 明かり | LEDランタン・懐中電灯 |
| 電源 | モバイルバッテリー |
| 情報収集 | ラジオ・スマートフォン |
| 電池 | 乾電池 |
| 調理 | カセットコンロ・カセットボンベ |
| 衛生用品 | ウェットティッシュ・マスク・タオル |
| 救急用品 | 常備薬・ばんそうこう・救急用品 |
| 防寒・暑さ対策 | 毛布・カイロ・冷却用品など |
| 貴重品 | 現金・身分証明関係 |
| その他 | メガネ・紙・ペン・給水袋など |
これだけ見ると多く感じますが、すでに家にあるものもかなりあるはずです。
最初に家の中を確認して、足りないものだけ買い足すのがおすすめです。
水は最低3日分、できれば1週間分を目安に

災害時の備えで最優先したいもののひとつが水です。
農林水産省では、大人1人の場合、飲料水と調理用水を合わせて1日おおよそ3Lを家庭備蓄の目安として紹介しています。
単純計算すると、
| 人数 | 3日分 | 7日分 |
|---|---|---|
| 1人 | 約9L | 約21L |
| 2人 | 約18L | 約42L |
| 3人 | 約27L | 約63L |
| 4人 | 約36L | 約84L |
となります。
こうして数字にすると、意外と多いことが分かります。
農林水産省では、食品についても最低3日分、できれば1週間分×人数分の家庭備蓄をすすめています。地域によっては、ハザードマップなどを確認しながら、さらに多めに備えることも検討されています。
2Lだけでなく500mlの水もあると便利
備蓄というと2Lペットボトルを箱買いすることが多いですが、個人的には500mlも混ぜておくと便利だと思います。
2Lは、
に。
500mlは、
といった使い分けができます。
大容量だけ、小容量だけと決めず、用途によってサイズを分けると使いやすそうです。
食料は「非常食」だけでなく普段食べるものを備える

防災用の食品というと、長期保存できる非常食をイメージします。
もちろん非常食も便利ですが、すべてを専用品にする必要はありません。
農林水産省では、
- 米
- パックご飯
- カップ麺
- 乾麺
- レトルト食品
- 缶詰
- 乾燥わかめ
- インスタント味噌汁
- 菓子類
など、普段の生活で食べる食品を備蓄する方法を紹介しています。
おすすめなのがローリングストックです。
普段から少し多めに食品を買っておき、
食べる → 買い足す → また食べる
を繰り返します。
これなら賞味期限切れを防ぎやすく、「非常時になって初めて食べる食品」も減らせます。
カセットコンロも忘れずに
食料があっても、電気やガスが止まれば調理できないことがあります。
農林水産省の1週間分の備蓄例にも、カセットコンロとカセットボンベが含まれています。
パックご飯やレトルト食品を温めたり、お湯を沸かしたりできるので、一台あると安心です。
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食料と水だけでなく携帯トイレも備えておく

防災用品を揃えるとき、意外と後回しにしやすいのがトイレです。
断水すると、自宅の便器そのものが壊れていなくても水を流せなくなる可能性があります。
携帯トイレは、便器に袋を取り付けて凝固剤などで排泄物を処理できるため、水が使えない状況でも利用できます。
災害時の携帯トイレについて、自治体では1人1日約5回×7日分を目安として案内している例があります。千葉市では4人家族の場合、約140回分を例示しています。
計算すると、
| 人数 | 3日分 | 7日分 |
|---|---|---|
| 1人 | 15回 | 35回 |
| 2人 | 30回 | 70回 |
| 3人 | 45回 | 105回 |
| 4人 | 60回 | 140回 |
となります。
最低限3日分から始め、収納場所に余裕があれば7日分を目安に増やしていくとよいでしょう。
防臭袋やゴミ袋もセットで
携帯トイレだけ購入して安心してしまいそうですが、使用後の処理も考えておかなければなりません。
そのため、
- 大きめのゴミ袋
- 防臭袋
- 消臭用品
- トイレットペーパー
なども一緒に用意しておきたいところです。
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停電したときに備えておきたい持ち物

停電すると、夜に暗くなるだけではありません。
スマートフォンの充電、冷蔵庫、エアコンなど、普段当たり前に使っているものが一気に使えなくなる可能性があります。
最低限用意したいのは、
- LEDランタン
- 懐中電灯
- モバイルバッテリー
- 乾電池
- 乾電池式ラジオ
などです。
内閣府の非常用持ち出し袋の例にも、懐中電灯・携帯ラジオ・予備電池などが含まれています。
モバイルバッテリーは普段から充電しておく
スマートフォンは災害時、
- 家族への連絡
- 災害情報の確認
- 避難場所の確認
- ライト
- 情報収集
など、さまざまな用途に使います。
モバイルバッテリーを持っていても、充電されていなければ意味がありません。
防災専用としてしまい込むより、普段から使いながら充電状態を確認しておくほうが現実的です。
夏と冬では必要な防災用品が違う

防災というと毛布やカイロなど寒さ対策を思い浮かべますが、真夏の停電も考えておく必要があります。
夏なら、
など。
冬なら、
などを用意しておきたいところです。
季節が変わったタイミングで防災用品を見直すと、必要なものを忘れにくくなります。
断水したときにあると便利なもの

断水すると困るのは、飲み水だけではありません。
トイレ・手洗い・入浴・歯磨きなど、生活のさまざまな場面で水を使っています。
そのため、
などもあると便利です。
内閣府が紹介している防災用品の例にも、給水袋、携帯トイレ、ウェットタオル、歯ブラシ・歯磨きシートなどが含まれています。
特に給水袋は、給水車から水を受け取る場合に役立ちます。
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意外と忘れやすい災害時の持ち物

水や食料以外にも、いざというときに必要になるものがあります。
現金
停電や通信障害によって、クレジットカードやスマホ決済が利用できなくなる可能性があります。
財布とは別に、防災用として多少の現金を用意しておくと安心です。
大きなお札だけでなく、
- 1,000円札
- 500円玉
- 100円玉
- 10円玉
なども混ぜておくと使いやすいでしょう。
メガネ
普段コンタクトレンズを使っている人は、予備のメガネも重要です。
水が十分に使えない状況では、コンタクトレンズの着脱や衛生管理が難しくなることも考えられます。
古いメガネでも、見えるものであれば防災袋に入れておくと安心です。
常備薬・お薬手帳
毎日飲んでいる薬がある場合は、常備薬の確認も必要です。
お薬手帳そのものに加えて、薬の情報をスマートフォンで撮影したり、紙に控えておいたりする方法もあります。
紙とペン
スマートフォンが使えない状況では、紙とペンが役立つことがあります。
- 家族への伝言
- 必要なもののメモ
- 避難先の記録
- 連絡先
などを書けるよう、防災袋に油性ペンやメモ帳を入れておくと便利です。
家族の写真
政府広報でも、災害時に家族と離れてしまった場合などに備え、家族の顔写真を用意しておくことが紹介されています。
スマートフォンに写真があっても、バッテリー切れになる可能性があります。
小さな写真を1枚、防災袋に入れておくのもよいでしょう。
水害・土砂災害が気になるなら持ち物より先にハザードマップを確認する

田舎の戸建てに引っ越してから、私が特に気になるようになったのが水害と土砂災害です。
周囲に山や川、畑がある地域では、
「防災グッズを何個買うか」
だけではなく、
自宅の周辺でどんな災害が起こる可能性があるのか
を知っておくことが重要です。
国土交通省の「重ねるハザードマップ」では、住所を入力すると、
- 洪水
- 内水氾濫
- 土砂災害
- 高潮
- 津波
- 避難場所
などを地図上で確認できます。
特に土砂災害のおそれがある地域では、「雨がひどくなってから考える」のでは遅い可能性があります。
気象庁の「土砂キキクル」では、土砂災害の危険度を地図上で確認できます。気象庁は、土砂災害警戒区域などに住む人に対し、危険度が高まった場合には早めに危険な場所から避難することを呼びかけています。
洪水についても「洪水キキクル」で危険度を確認できます。
防災用品を揃えるのと同時に、
「どこへ逃げるのか」
「どの道を通るのか」
「どの段階で避難するのか」
まで確認しておきたいところです。

車にも最低限の防災用品を置いておく

田舎で暮らしていると、都会より車を使う機会が増えます。
自宅に防災用品が揃っていても、災害が起きたときに家にいるとは限りません。
そこで車にも、
などを少量置いておくと安心です。
ただし、食品やモバイルバッテリーなどは高温になる車内での長期保管に向かない場合があります。
メーカーが指定する保管温度などを確認し、季節ごとに中身をチェックしましょう。
ペットがいる家庭はペット用品も忘れずに

犬や猫などと暮らしている家庭では、人間用とは別にペットの備えも必要です。
例えば、
などです。
避難所によってペットの受け入れ方法も異なるため、自治体のルールを事前に確認しておきましょう。
防災グッズは買っただけで終わらせない
防災用品を購入すると、それだけで少し安心した気持ちになります。
しかし実際には、
「使い方を知っているか」
も非常に重要です。
例えば、
- 携帯トイレを1回使ってみる
- カセットコンロを使ってみる
- 非常食を実際に食べる
- ランタンを暗い部屋で使う
- モバイルバッテリーからスマホを充電する
- 給水バッグに水を入れて持ってみる
など、一度試しておくと安心です。
非常時は、普段より落ち着いて説明書を読めないことも考えられます。
「持っている」だけではなく、一度使ったことがある状態にしておくところまで防災と考えたいですね。
災害時の持ち物チェックリスト
最後に、今回紹介したものをまとめます。
最初に揃えたいもの
- □ 飲料水
- □ 食料
- □ 携帯トイレ
- □ ゴミ袋・防臭袋
- □ LEDランタン
- □ 懐中電灯
- □ モバイルバッテリー
- □ 乾電池
- □ ラジオ
- □ カセットコンロ
- □ カセットボンベ
衛生・生活用品
- □ ウェットティッシュ
- □ 体拭きシート
- □ マスク
- □ トイレットペーパー
- □ タオル
- □ 歯磨き用品
- □ 紙皿・紙コップ
- □ ラップ
- □ 給水袋
個人ごとに必要なもの
- □ 常備薬
- □ お薬手帳
- □ メガネ
- □ 生理用品
- □ 乳幼児用品
- □ 介護用品
- □ ペット用品
その他あると安心なもの
- □ 現金・小銭
- □ 紙・ペン
- □ 家族の写真
- □ 軍手
- □ 雨具
- □ 毛布・ブランケット
- □ 夏の冷却用品
- □ 冬の防寒用品
全部を一度に揃える必要はありません。
まずは、
水・トイレ・食料・明かり・電源
から確認して、少しずつ追加していけば十分です。
まとめ|災害時の持ち物は自分の住む場所に合わせて備えよう

災害時に備えておきたいものは、水や食料だけではありません。
最低限、
- 水
- 食料
- 携帯トイレ
- ライト
- モバイルバッテリー
- 乾電池
- カセットコンロ
- 衛生用品
- 常備薬
- 現金
などを確認しておきたいところです。
食品については、最低3日分、できれば1週間分程度を人数分備蓄することが推奨されています。
ただし、必要な備えはどこに住んでいるかによっても変わります。
私自身、都会のマンションから田舎の戸建てへ引っ越したことで、それまであまり考えていなかった水害や土砂災害を意識するようになりました。
防災用品を買うことも大切ですが、
自宅にはどんな災害リスクがあるのか。
どこへ避難するのか。
何を持って逃げるのか。
自宅に何日分備蓄するのか。
ここまで一度考えておくことが、本当の意味での「備え」なのだと思います。
防災用品を一気に揃えようとすると大変なので、まずは家にあるものを確認するところから始めてみてください。

